4人4色。
「おもしろくないです―。
まぁ佐野先輩ファンのわたしとしてはうれしいですけど。」


「はは―。
あ、そろそろ5時だね。
おわろっか?」


「はい!
お疲れ様でしたっ」


「お疲れ様―!」


みんなで挨拶して小道具を片付けようとすると

「あ、私達がかたづけるんで!」


「え、いいの?」


「もちろんです!」


「じゃあお願いしようかな。
みんなばいばい!」


「さようならっ」


そういってクラブをおえてそのまま門に向かうと水也がいた。


「あ、水也!
さっき練習見てたでしょ。」


「見てた。
てか後半喋ってただけだろ」


「後輩とのスキンシップですー。」


そういうって歩き出すと水也も一緒に歩きだした。


「待っててやったんだから感謝しろ。」


「そんなこと言ってあたしと一緒に帰りたかったくせにー。」


「馬鹿かよ」


「馬鹿ですよ―」


おどけて言うと水也はとうとう返事をしなくなった。


めんどくさくなったんだろう。

水也はそういう奴だ。

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