噂の５人は謎多し!?
さすがの金村も怖くなり、ＳＰ達に指示を出した。


「もう一度だ！撃ち殺せ!!」


金村の指示でＳＰ達は銃を再び嬰治に見せた。すると、ＳＰ達の構えた銃が半分に斬れていた。


「俺を殺すには経験が足りないんじゃないか……？」


嬰治はニコッとＳＰ達に笑いながら言った。ＳＰ達も肉弾戦に持ち込もうと嬰治に襲いかかった。

だが嬰治は迫り来るＳＰ達に向かって行った。

ＳＰ達の攻撃を見切っているのか軽々と避けていき、確実に相手を攻撃していっていた。


「――あんたん所の奴らって何人いたっけ？」

「あ、ありえん……これは夢だ……」


怯える金村の前にはＳＰ達が倒れてる中１人だけ立っている状態の嬰治がいた。

ゆっくりと歩み寄る嬰治に金村は叫んだ。


「き、貴様！い、一体何者なんだ!?」

「――あんたらが何も知らないだけだよ……」


嬰治は歩み寄りながら片手を横にやると手に氷で出来た剣が現れた。そして何より、嬰治の頭には氷で出来た狼の耳があった。


その頃思った以上に涼輔が目を覚ました。そしてそのままゆっくりと嬰治達の方向に目をやった。


そこには自分の知らない嬰治が金村の首に剣をそえていた。

（あれは……嬰治なのか……）


涼輔は自分の目を疑っていた。嬰治のはずなのに嬰治じゃないように思えたからだ。
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