不思議の国のアイツ -暴走族総長純情伝-
「注文、決まった?」
そこへ男の店員が、注文をとりに来た。
私は、それとなく男の店員の顔を確認する。
(・・・普通・・・と思うけど?)
ミヤビやマイを見ても、みんなそれとなく店員の顔を確認して、疑問そうな顔をしている。
「まだ、みんな注文決まってないから。」
「そう。決まったら、呼んで。」
馴れ馴れしい店員は、それを私達に言うと別のテーブルに向う。
「さくら、美咲・・・趣味悪すぎ!」
ミヤビが、怒った顔を鳥井さくらと山田美咲に向ける。
「えっ?違うわよ。別の店員だって。」
必死に鳥井さくらが弁明する。
「そうよ。いくら私達でも、あれ見て、みんなにイケメンって言わないよ。」
山田美咲も勘弁してといった表情。
しかし、店内を見渡しても、他に店員の姿は見当たらない。