forever~愛しい人へ
りょーちゃんは
私から離れた後、
罰が悪そうに私を見た。
「陽菜。俺…さ、」
「なに?」
私がそう聞いても
なかなか口を開かない。
いつものりょーちゃんと
全然違って、変だ(笑)。
「やっぱいいや」
「…は?何それ」
「まだ今はいい。」
゙教室戻ろ゙そう言って、
私を立ち上がらせて手を引く。
言いかけたことを口にしない
りょーちゃんに納得しないまま
私は、りょーちゃんの後に
ついて行くしかなかった。
「お前等遅いぞ!!」
もちろん授業遅刻な訳で、
当然のように怒られる私達。
゙すいません゙と謝って
それぞれの席に戻ると同時に
私の携帯のバイブが鳴った。
(…ん?誰これ…)
――――――――――
受信:bb-bxkx89@..
――――――――――
件名:初めまして!
――――――――――
いきなりごめんな。
俺3年の武上廉!
野球部のキャプテンです。
よかったら登録して?
――――END――――
いやいやいや。
登録しての前に疑問だらけ。
まず何でアド知ってる?
それに何で私なの?(笑)
聞きたいことは山ほど
あるけど一番の疑問である
何でアドを知ってるのか
だけを送り返した。
てか野球部のキャプテンとか
知らないし…。
この、廉先輩との出会いで
私とりょーちゃんの関係が
狂い出すことは誰も
思っていなかったね…。