昼暮れアパート〜ふたりは、いとこ〜

いたたまれんでまた引っ張って行こうとしたら、逆に腕を引かれて逆戻り。

文句言う前に、おでこをゴツン、てぶつけられた。



「……かわいい、ホンマ」



やから。



「…おう」



…ちょっと照れられたら、こっちが恥ずいやんか。


「はっ!男前な返事やなぁ」

「あ…あったり前や!!食うで〜今日は!!」

「うでまくりするんはやめてか優子……」


もちろん帰らずに祭りの方へと向かった。

河原の匂いと、焼き鳥の匂いと、どこかソワソワわくわくして、でも懐かしい匂い。


カランコロン。



…自分の足元から響く下駄の音が、なんかくすぐったい。




















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