蒼い太陽
「や、だからさ、可能性は色々あると思うんだ。星族が避難しきれなかったとか…」


ユウは足を組んで考え始めた。


「星族は長も含めて今はこの城に避難している。まぁ…可能性は無くはないと思うけど。


確かに星族にだって魔力を持った者もいるけど、星族の魔力は回復魔法用であって戦闘用じゃない。


今さらこの城の外で星族が見つかる可能性は低い。


…あと考えられるのは



……月族。」


月族、その言葉にアヤトは眉をひそめた。


「…そんな訳ないだろ。月族なんてもうとっくに滅びた。


…今さら月族なんかと会いたくないし。」


そう言い放つ言葉には少なからず、怒りが含まれている。


ユウはそんなアヤトを見て悲しそうな、同情するような、複雑な表情を浮かべた。
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