秘密な契約と掟破りな愛

「…ごめんなさい」



さっきまでのほろ酔い気分から現実へと戻され、男のいやみな言葉にさえ反論する気がおきずただ迷惑をかけてしまった事を反省するしかなかった。



駐車場へ着くと男が乗り込んだ車を見て驚いた。だって……左ハンドルだったから。真っ黒なベンツ…。もしかしたら……さっきの人よりも…ヤバイ人…?



「さっさと乗れ」


「………………」



ウィンドウを開き片肘を出してこちらを見ると怒り口調で強く言われ、慌てて助手席に乗り込みシートベルトを締めた。


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