紅い月

芹沢はそう言うと持っていた鉄扇で自分に向けられていた槍を叩き落とした。






「何事だ？」




騒ぎを聞きつけ中から男が現れた。




「はっ、この者たち・・・壬生浪士組と名乗る者たちが・・・」




「おぉ、壬生浪士組殿来ていただけたかっ！！待っておったぞ。申し訳ない。この者達が無礼を・・・」





男はそう言って近藤・芹沢に頭を下げる。




「いえ、気にしないで下さい。中はいれていただけるのでしょうか？」




「あァ、もちろん、さァ入って守備位置についてくれ。」








男はそう言うと槍を持った男たちに「退かんかっ！！」と怒鳴って入り口を開けた。