紅い月

潜入

元治元年六月一日



早い事であっという間に初夏がやって来た。




「ごほっ・・・けほっ・・・」



朝、凛は自分の咳で目が覚めた。



この頃凛の咳はさらに悪化していた。



「やはり・・・・」



ふっと凛の頭にある病が過ぎった。



赤い病



不治の病





そんな筈・・・




「何や、起きてたんか。」




一人考えを巡らせていると襖が開き山崎が姿を現した。



「あぁ・・・。そんな格好して何処へ潜入するんだ?」




山崎は女装して部屋に入ってきた。




こう見ると山崎の女装姿はとても綺麗だ。



本当の女よりも綺麗に見える。











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