紅い月

狂い始めた運命

凛は一人西本願寺近くにある山南の墓を訪れていた。



菊の花を墓前に供え、柄杓ですくった水を墓石にかけると線香に火をつける。






ゆっくりとしゃがみ手を合わせる。






(山南さん、お久し振りです。中々来れなかったご無礼お許しください。)






「凛さん・・・?」






誰かに名前を呼ばれ閉じていた瞳をゆっくりと開く。





するとそこには菊の花を持った沖田が立っていた。






「・・・・お久し振りです・・・失礼します。」








凛はそう言うと踵を返し沖田に背を向けて歩き始めた。






「待ってください!!」


















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