魔女のカウントダウン☆
やがて、扉がガチャリと開き、雅彦の顔が見えた。
『何だよ!幸也、邪魔すんなよ、これから2回戦…』
そこまで、雅彦は言いかけたが、慌てて言葉を止める。 あたしと目が合ったからだ。
『それどころじゃない!美紀ちゃんが、居なくなったみたいだぞ!! お前何か知らないか?』
『えっ!?』
幸也の言葉に、雅彦の目が大きく見開かれた。
『お願い、何か知ってるなら教えて!!』
幸也の後を追うように、そう言ったあたしを雅彦は、直視する。だが、顔面蒼白になり、下を向いた。
『お前、何か知ってるだろ?』
幸也の眉根が、ピクリと動いた。
雅彦が答える。
『あいつ、この部屋に来たんだ… で、女と修羅場になっちまって、俺は、あいつに酷い事言って、追い返しちまった』
『酷い事、何て言ったの?』
あたしが訊いた。
『…しつこいんだよって、最初から、遊びだったって… 後は、良く覚えてねーよ。とにかく、酷い事、いっぱい 言っちまった』
雅彦の言葉を訊いた瞬間、心がワナワナと震え出した。
幸也が言う。
『それから、美紀ちゃんはどうした?』
『泣きながら、走って、出て行っちまった』