魔女のカウントダウン☆

じゃあ、一体どこに?

あたしは歩夢と加奈を起こして、美紀について訊いた。
眠気眼をこすりながら、2人共に、知らないと首を横に振る。また 寝ようとしたので、慌てて引き留めて、今迄の美紀と雅彦の事を2人に打ち明けた。

『……そんな』

驚きを隠せない歩夢と加奈

『とにかく、美紀は今、普通の状態じゃない!すぐに手分けして探そう!』

あたしは、そう言うと ダウンジャケットを羽織り、エレベーターに向かった。
まず、館内と周辺をくまなく探すつもりだった。

だが、ふと 雅彦の顔が浮かび、エレベーターに乗り込むと6階のボタンを押した。


6階で降りると幸也の部屋に向かう。
オートロックのかかっているドアをドンドンと叩いた。
開く扉


『める!』


幸也が、顔を出した。

『幸也、美紀が居ないの!雅彦なら、何か知ってるんじゃないかと思って』

そこまで言うと、事を把握したのか 幸也は

『隣が雅彦の部屋だ』

と言って、雅彦の部屋の扉を叩いた。

『雅彦、起きろ!!』
必死に扉を叩く。

『お願い、起きて!!』

あたしも一緒に叩いた。



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