魔女のカウントダウン☆
その後は…どこに行ったんだっけ?
いつの間に歩き出していたんだろう…。
あたしの足は、まるで別の意思を持っているかのように、近くの公園前迄、来ていた。
だけど、そうだと思い出す。
ラーメン屋を出てから、あたし達は、満腹になったお腹をさすりながら、この公園を歩いたんだ。
周囲はカップルだらけで
『ちょっと、場違いじゃない?』
あたしが、そう言ったら
『俺達だって、カップルだろ?』
幸也はそう言って拗ねたんだ。
『これは、デートだぞ!』
念を押すように言った幸也に、あたしは年甲斐も無く赤くなって
『…うん』と小さく頷いた。
で、改めて…幸也と恋人同士になれたんだって実感したら、嬉しくて泣いていた。
『何、泣いてんだか…』
幸也は、そう言ってあたしの肩を抱き寄せた。
そのまま、顔を近づけて来たから、あたしは目を閉じたんだ。
だけど、瞬間にさっき食べた餃子が頭に浮かんで、慌てて顔を伏せた。
『める、2人で餃子食べたから大丈夫だって…』
幸也はそう言ったけど…
やっぱり、恥ずかしかったから、キスは、また明日にしたんだっけ…。