魔女のカウントダウン☆
『める、あんたにぶつかった男よ』
美紀が、あたしの耳元で小声で囁いた。
『ああ…』
あたしは、小さく頷いたけど、あそこで、止まれない下手くそなこの男に何となく、怒りを覚えた。
あの場所は、確か 中級者コースの斜面のはずだ。
避けられない、ましてや 止まれないスキーヤーが滑る場所では無い!!
初心者は、もっとなだらかな、初心者コースを滑るべきだと思う。
『いやさあ〜 俺達が 悪いんだよ!こいつ初心者なのに、無理矢理、中級者コースに連れてっちゃったんだ』
そう言って、もう1人の金髪のロン毛男が笑った。
ーーーーでもって、何故か ここは スキー場のレストラン
『お詫びに昼食でも・・』
と あの後、この金髪男に誘われて、美紀が
『はい、喜んで!』
と、答えてしまったのだ。
(軽い、軽すぎるよ!! 美紀)
あたしは、窓の外を眺めながら、心の中で、呟いた。
目の前には、男組4人
で、あたし達も女4人
ちょっとした合コン状態だった。