魔女のカウントダウン☆
『東京に帰るうーーっ!?』
あたしは、驚き過ぎてひっくりかえりそうになった。
『なっ、何言ってんのよ!!たかが、忘れ物した位で!!』
頭がどうかしちゃったんじゃないの?
そう思った。
だけど、幸也は真顔で言った。
『いや、今から帰って戻れば、カウントダウンには間に合うから』
『カウントダウン迄って何? 訳が解んないよ!?』
『とにかく、帰る。カウントダウン迄には戻るから、めるは、ここで待ってて!!』
そう言うと、幸也は、勢いよく立ち上がる。
『だから、忘れ物って何!?』
訊いてるあたしの横を素通りしてフロントで鍵を受け取った。
そして、スキーウェアーを着たまま走り出す。
『ちっ、ちょっと 待ってえーー!!!!』
あたしは、急いで後を追ったけど、幸也の足は以外と早く、息を切らせて駐車場に着く頃には、もう、車は発進した後だった。