魔女のカウントダウン☆
最後は、あたしとさっき、ぶつかった男
原田 幸也 (25才)
栗色の短髪だが、前髪は 長く、少しだけ目にかかっている。 切れ長の瞳に、通った鼻筋、唇は小さめで形良く整っている。
文人と比べてもひけを取らない程のイケメンだ。
だが、何故か… ボォ〜とした印象を受ける男だった。しかも、無口なようで、さっきから窓の外ばかり見て退屈そうに、あくびを重ねている。
あくびって、人に伝染するんだよね〜
幸也を横目でチラミしたら何故か、あたしも大きなあくびが出てしまった。
そのあたしのあくびに、気づいたのか?幸也が不思議そうに眺めていた。
(何 見てんのよ!)
と言ってやりたかったが、変わりに、また 口からあくびが出た。
『え〜 そうなんですかあ〜?』
隣から、美紀の一億ターブ高い、勝負声が聞こえてくる。
見ると、歩夢も加奈も、男達と楽しそうに会話を弾ませていた。
あたしと幸也はと言うと…お互いに退屈で、窓の外を見ながら、交互にあくびを何回も重ねていた。