魔女のカウントダウン☆

ゴンドラから見る景色は、去年同様に美しかった。
リフトに乗り継ぎ、山頂へと向かう。

リフトから降りて下を見ると、薄い朝もやがかかっていた。
横一列に並ぶあたし達

『さあ!今年も行くよ!!』
加奈は、そうかけ声をかけると

『3、2』恒例のカウントダウンを始めた。


その時


『お先に!!』


『1』の声を待たずに、歩夢が滑り出した。


『あっ、ずるい!!』


慌てて追いかけるあたし達
今年も華麗なシュプールを描きながら、滑り降りてゆく、歩夢と美紀、加奈の3人

あたしは、毎年、この3人の背中を見ながら、滑るのが、好きだった。
本当に、見事な迄に綺麗な滑り方をしていると思う。

そして、下迄降りるとあたし達は、軽く手合わせをして、 今年も呼吸を合わせて歓喜の雄叫びをあげる。

『やっぱ、スキー最高っしょ!!!!』




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