魔女のカウントダウン☆

今年のパーティー会場も、去年同様に、多くの人々で賑わっている。

壁の液晶時計が、PM8時を表示した。

後、4時間で今年も終わる。
今年は、歩夢も加奈も、色気より食い気に走っていた。

あたしは、壁際でシャンパンを片手にそれを眺めている。

去年と違い、とても食い気に走るような気分では無かった。
先に、部屋に帰ろうかな…
そんな事を考えていると、ポンッと横から肩を叩かれた。
見ると、背広姿の紳士的な男が立っている。

『どうしたの?何だかつまらなそうな顔してるね』

男は、そう言って 話しかけてきた。

『いえ、別に何でもないわ放っておいて…』

あたしは、冷たくそう言うと、男に背を向けた。
だが、男はあたしの目の前に回り込む。
『そんな、そっけなくしないでよ…ずっと、君の事可愛いと思って、見てたんだ』
『・・・・・』
はっきり言って、ウザイと思った。


だけど、あたしの目は、瞬間的に、男の背後に、幸也の姿を捕らえてしまった。


先程の女と笑顔で、会話している幸也

(あの女たらし!)
去年の事を思い浮かべると、無性にムカついた。




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