姪は叔父さんに恋してる
「護る、って………、っ…。」
言葉を続けようとしたけど、出来なかった。
太陽みたいな笑顔をくれる叔父さんを見ていると胸が強く締め付けられて…、涸れた筈の涙がまた自然と滲んでくる。
目が腫れて痛いのに。
「八智絵?」
叔父さんの指が私の涙を拭う。
少し、不安そうな顔だ。
「…嫌だったか?」
「…………。」
私は首を横に振る。
と同時に、叔父さんの首元に腕を回し、抱きしめた。
「八智絵…?」
怪我人だから腕の力はいつもより弱め、声の力はいつもより強めた。
「ごめん…、ごめんね叔父さん…怪我させておきながら、ごめん……。
私、今、とっても嬉しい……。」
叔父さんに護られたことも、叔父さんが生きてたことも…。
叔父さんは何も言わなかったけど、私の背中を優しく撫でてから、猫みたいに頬を擦り寄せてくれた。