姪は叔父さんに恋してる

お父さんはやっと認めてくれたけど…まだ確かめなきゃいけないことはあった。

お母さん、だ。


チラと見上げれば、どこか辛そうに胸に手を添えるお母さんの姿。


「……姉さんは…いいのか…？」


私が口を開くより先に叔父さんが問う。

お母さんは少し吃驚したのか、目を見開いて、


「お父さんと智充と…八智絵がいいなら、私には何も言えないわ。」


すぐに笑顔を見せた。
溢れるものを堪えてるみたいな、苦しげな笑顔だったけど。

それがお母さんの精一杯の優しさだってことは嫌でも分かって、私はまた同じ言葉を繰り返す。


「……ありがとう……。」



何度も泣くのは格好悪くて嫌だったけど…嬉しくて出る涙は抑えようがない。