先生の青



食事を終えて


何日 放置してたんだ?
って感じのカップ麺の容器も
たまった洗い物も片付けて


白く水の跡がついた
流しを磨いた


男の一人暮らしって汚いな
そう思いながらリビングに戻り


ベッドを背もたれにして
足を伸ばし床に座る


先生は相変わらず
こちらに背を向けて


……寝てるのかな?


「………着替えるか?」


急に後ろから
先生の声がして驚いた


「え?」


「制服のままで疲れない?」


「いいよ、大丈夫だし」


「………そ」


こんなに
掃除されてない部屋見たら


洗濯だって疑わしい………



「……先生、身体、大丈夫?」


「……ヘーキだよ」


後ろを振り返り
ベッドに頬杖ついて
先生の背中を見つめた


……なんでだろう
すごい安心するなぁ


「先生」


「ん?」


「もう……無茶しないでね」



しばらく間を置いて


「無茶なんか一度もしてない」


よく言うよ


「今日みたいな事
もうしないでね」


少し強めに言う


「バァカ。生徒にビビって
教師やってられるか………」


「………だけど
生徒って言っても
ヤバい奴だっているよ」



先生が襲われたのが
いい例えだ




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