巡愛。~ずっと好きだった~


さっきからずっと眠かったから…横になるとすぐに私は眠りに落ちてしまった。


眠りに落ちる直前…大きな手が、優しく…不器用な手つきで、私の髪を撫でた…気がした。






――――――
――――
――



「今宵は…十六夜、か。」



十六夜の夜は、一人で酒を呑んだ。


十六夜の夜だけ…私は、私を忘れる。


ただの、女子になる。


晴信と会った夜が…十六夜だった、ただそれだけなのに。


自分が恐ろしい…だが、苦しくて仕方がない。


自分を嘲笑いながら、一人、縁側で手酌をしていた時だった。




< 95 / 201 >

この作品をシェア

pagetop