君はまた僕を好きになる。
「オレには…」
「えっ?」
「オレには…」
そう何かを言いかけて、あたしの瞳を真っ直ぐ見つめた。
その瞳に
思わずドキンと鼓動が高鳴る
トクントクントクントクン…
「オレには…なんでもない。」
「えっ…?」
「出掛けてくる。きょうはレコード会社との打ち合わせだけだから…夕方には終わって帰ってくるよ。
ケーキ、なにがいい?」
「えっ?あ…」
「きょう、お前の誕生日だろう。」
「覚えてくれたんだ」
「当たり前だ、誰が決めた?」
「敦史」
「だろう~?忘れねぇ~よ。
じゃ、行ってくる。
お前もきょうは早く帰って来いよ。
主役がいねぇ~と
話しになんねぇ~からな」
そう言って、あたしの頭をポンと軽く叩いて
「行ってきます」と出掛けた。