タイムリミットはキスするまで



目の前には何とも言えない白い米粒たちの惨劇が広がっていた。


桃花はもう慣れたことなのか机に落ちた米粒たちの残骸をティッシュで拭き取る。


ついでに琴音の口の周りも。


しかしそんな事より桃花の言った事に思考停止状態の琴音。


そして、やっと出せた第一声。




「はぁ?!」




頭大丈夫ですか?的な顔で桃花を見るも、至って桃花の顔は真剣そのものだった。




「出来たら今日中がいいけど、多分琴音の場合それは無理そうだし…」


「ちょっとっ、ストップ!ストップ!」




スイスイと話を進めていく桃花にヒッチハイク級に手を上げて話を止めさせる。


すると、桃花から「何か文句ある?」とでも言うような目でじろりと見られる。


ありますともっ


ありすぎますともっ


確かに、その…千尋の事はずっと好きだったけど…



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