時計仕掛けの宝石箱
―あれは、もう何年も前。まだ響也も蜜羽も幼稚園に通ったいた頃。
そう。
響也と蜜羽が今よりも仲が良く、互いを「みぃちゃん」「おとやちゃん」と呼んでいた、あの頃。
感情を素直に出して喧嘩したり、遊んだり。
そんな、幼くて、微笑ましい光景が日常だった。
蜜羽は昔から貧血持ちという事もあり、大人しい子どもだった。
そのために、外遊びは長く続けられず、いつも木陰からみんなが遊ぶ様子を見ていた。
そして、響也は友達と遊びながらも、常に蜜羽を気遣っていた。
たまに、蜜羽と一緒に本を読んだり、砂遊びをしたりしていた。
今思えば微妙にませた子どもだったな、と思わず噴き出してしまいそうだ。