時計仕掛けの宝石箱
そんな、ある日の事だ。
夜の気配が忍び寄る公園で、響也は友達と鬼ごっこをしていた。
蜜羽はいつものように、彼らが駆け回る姿を、木陰で見ていた。
日に日に明るい時間が長くなるこの頃。
響也も蜜羽も、夏が駆け足で向かって来ている事を、ひしひしと感じていた。
遊べる時間が多くなると、響也は嬉しそうに蜜羽に話していた。
それを聞いた蜜羽は、淋しそうに笑った。
響也は失言をしたのかと、慌てて謝る。しかし蜜羽はもっと困った顔をするだけだ。
どうしたらいいのか分からなくて俯いていると、蜜羽は表情を一変させて楽しそうに笑った。
「気にしなくていいんだよ!‥しかたないコトだもん。
だから、わたしは自分が遊ぶかわりに、おとやちゃんたちが遊んでるのを見てるからね!」