時計仕掛けの宝石箱



けれど、その時は突如として訪れた。



響也が去ってすぐの事だ。

いつの間にか、響也達と遊んでいる少年が蜜羽の脇に立っていた。

早々に鬼に捕まって退屈していたらしい。

彼は、ねぇ、と蜜羽に話しかけた。

「みはねちゃんは、なんでいつも見てるだけなの?」

唐突な質問の意味が分からず、蜜羽は少年を見上げて小首を傾げた。

その様子に、少年はむぅと表情を歪める。

「だから、みはねちゃんはいつも見てばっかりでしょ?

いっしょに遊んだりしないんだったら、何で帰らないの?

‥みはねちゃんは体が弱いんだし、おうちにいたら?」
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