時計仕掛けの宝石箱
うずくまっている蜜羽の前でしゃがみ込み、小さな肩に手をかける。

そっと触れたそこから伝わったのは、淡い温もりと震え。

あまり良くない気配を背筋に感じ、響也は何度も蜜羽を呼ぶ。

彼女の顔を覗き込もうとすると、イヤイヤをするように首を振って、更に縮こまっていく。

その動作に混ざる押し殺した嗚咽と、顔を隠す腕の上で光るダイヤは、響也が考えていた<良くない>事態で、間違いないだろう。

だからこそ、響也は優しく声をかけるように‥努力していた。

「みぃちゃん?ねぇ、どうしたの?何があったの?」

蜜羽の事を切に心配している響也だが、蜜羽の反応は、やはりない。

そのために、呼びかける響也の声も徐々に必死さを増していく。
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