時計仕掛けの宝石箱
「‥おとや?どうしたの?」

訝しげな声が、響也の真後ろから響いた。

待ち望んでいた声ではない事が心底切なかったが、振り返って、声をかけた人物を見とめる。

そこに立っていたのは、ついさっきまで遊んでいた友達の洋太だった。

夕陽を背負っている彼の表情までは読めなかったが、声同様に様子を疑っているのは明らかだった。

響也は反射的に声を掛ける。

「ねぇ、ようた!みぃちゃんと、誰か話してなかったか知ってるっ?」

「え?」

唐突な質問に加え、血を吐くような響也の声色に、洋太は素頓狂声を上げて、うぅん‥と考え込む。

「‥確か、こうくんがみはねちゃんに話しかけてた気がするけど。それがどうかした‥っておとや?!」

そう聞いた瞬間、響也は憤然と立ち上がり、他の少年達がはしゃぎ回っている方へ猛然と走り出した。
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