時計仕掛けの宝石箱
メキッ!!!!!
耳障りな音。ドアは己の限界を響也に知らせた。
響也も姿勢を前屈みにし、体勢を整える。
「‥奴がドアを破って入って来たと同時に‥その横を抜けて逃げる。
そのまま階段の方へ走って、一階へ。目の前の昇降口から‥脱出、する」
開こうとしない口をこじあけて、自身が立てたプランをシミュレーションする。
生唾が絶え間なく口内に溢れ、舌も回らない。それでも言葉にしなくては、冷静を保てなかった。
‥そう。冷静さを欠いたら‥間違なく死ぬ。
唇を噛んで、響也はその時を待つ。