時計仕掛けの宝石箱
揺れて不明瞭な言葉にならぬように、響也は乾いた唇を一度強く噛んでから口を開いた。
「蜜羽‥。よく聞くんだ」
「‥なに、を?」
「‥赤城先生の‥っ、死体を見てから、お前はずっと気を失ってたんだ。‥それは、分かるか?」
一言一言が凶器なのであろう。蜜羽は響也の言葉に怯えながら‥それでもなんとか頷く。
響也は蜜羽を胸元まで引き上げて抱え込む。傍から見れば恋人の抱擁だが、そんな甘ったるい空気は二人の間に存在しない。
ただ、蜜羽の震えを止めたくて‥独りではないと伝えたくてそうするだけ。そう。それは親鳥が雛を護ろうとする行為のように。
「蜜羽‥。よく聞くんだ」
「‥なに、を?」
「‥赤城先生の‥っ、死体を見てから、お前はずっと気を失ってたんだ。‥それは、分かるか?」
一言一言が凶器なのであろう。蜜羽は響也の言葉に怯えながら‥それでもなんとか頷く。
響也は蜜羽を胸元まで引き上げて抱え込む。傍から見れば恋人の抱擁だが、そんな甘ったるい空気は二人の間に存在しない。
ただ、蜜羽の震えを止めたくて‥独りではないと伝えたくてそうするだけ。そう。それは親鳥が雛を護ろうとする行為のように。