時計仕掛けの宝石箱
響也は優しく、宥めるように蜜羽の耳元で囁いた。



あぁ‥俺はなんて残酷なんだろうか‥。



「‥あの後、俺達はあの階段を上がった直後に‥見た事のない、化け物に襲われたんだ。

‥そこに転がっている残骸が‥化け物の成れの果てだよ」

「あんなの‥私、見たことない‥。

あんなへんなモノなんて、いるわけないよ‥そうだよね、響也!!冗談だよね?!」

勢いよく身を引き離した蜜羽は響也の肩を痛いほど掴み、眉を八の字にして響也の瞳を捕らえる。

上擦った声と驚愕で見開かれた瞳が、眼前の事象を拒絶していた。

当然の反応だと、響也はやけに冷静に考えている自分に寒気がした。

こんな現実を、受け入れて認めた証拠を自ら叩き付けてしまったのか。
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