時計仕掛けの宝石箱
「とはいえ、世界の表の歴史に、私たちシェレスは少なからず関わっていたりもするわ。

例えば、円卓の騎士を率いた英雄。
百年戦争で活躍した乙女。

科学面では、貴方達と同じ日本人もいたわね。

彼等は、自分が特殊な生まれである事を直隠しにしながら、表側から人を支えた人達。
私達から見ても、素晴らしい偉人だわ。



これで分かるように、私達は世界の有りとあらゆる人種に生まれて、人に紛れて生きているの」

これだけ聞くと、意外と近いような気がしてならないと響也は思った。

しかし、そんな簡単なものではないのだろう。挙げられた人物達は皆、決して幸福な人生を送ったわけではない。

もし、彼等が自分達を人と違うと知っていたならば、如何な葛藤があっただろうか。
苦労があっただろうか。

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