時計仕掛けの宝石箱
彼女の凛とした姿は、泥水の中に咲く蓮の花のようだ。

残酷な環境故に、何よりも美しいモノが生まれる‥そんな矛盾を、この世界が秘めているのかもしれない。

少しばかり彼女から視線を逸らしながら、響也はそんな考えを巡らせていた。

響也の心中などいざ知れず、これで、と彼女は二人の手を離した。

「私の話は、これで終わりよ

あとは‥」

「あとは、私達の問題‥ですよ、ね‥」


エディリーンの眼が大きく見開かれ、すぅっと細くなる。

「‥そう。

貴方達がこれを聞いて、信じる事が出来るのか‥出来ないのか。それは、私には分からない事だわ。

ただ、結論は急いで欲しい。


‥連中が、こちらに向かってきているようだから」

「!!」

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