やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】
「・・・ありがとうございます、サブさん。」
私もサブにつられて、涙がこぼれる。
「俺・・・俺のせいでこんなことになったから・・・ごめんな、小夜。」
「いいんですよ、悪いのは私なんですから。」
「まぁ~俺様が演説してやったおかげだな。感謝しろよ、小夜。」
真木ヒナタがイスの上に立ち、私を見下ろす。
「・・・あの演説は、私を不利にしかしませんでしたけど、・・・・ありがとうございます、真木さん。」
私は、笑顔で真木ヒナタを見上げる。
「・・・そうなの?」
真木ヒナタは、腕組みをして考え込む。
「それでは、組長をお呼びしますので、ちょっと待っててくださいね。」
執事は、そういい残して部屋を後にした。