やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】


「あの時、サブの声が屋敷にまで響いてきたから、さすがの執事もみんなの納得する形で決着をつけなきゃいけなくなっただけさ。」



「・・・」



私は、真木ヒナタの話に聞き入る。



「だって、ここいるメンバー見ろよ。・・・大和は追い出されちまったけど、いたとしても、みんな、小夜と仲のいい奴ばかりだろ?そんな所で意見聞いても、みんな、そりゃ、無罪っていうさ。」



「・・・龍一さん。」



執事の心遣いに感謝する。



「・・・それに、たぶんだけど、龍一の奴、小夜が女だって気づいてたんじゃないのか?・・・異常に小夜に甘すぎる気がするしな。」



「あっ、それ、俺も思ってました。だって、これだけ、執事さんの近くにいて、いまだに殴られないなんておかしいと思いますよ。」



サブも真木ヒナタの意見に同調する。



「まぁ~、何言っても、本当のことは、言わないだろうけどな。」



真木ヒナタが、話をまとめる。

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