元不良の青春物語
「お、まじ?入ってくれんの?」
ロイの問いにこくんと肯いた。
「よっしゃ!」
ロイはその場で嬉しそうに
ガッツポーズを取った。
「そんなに嬉しいの?」
「まーね。今年の1年の入部希望者、
煉しかいなかったし。」
「理由って、それだけ?」
「ううん。もっと別にあるよ。
だからほら、
そんな眉間に皺よせて睨まないの。」
ロイにそう言われて
私は睨むのを止めた。
てかそんなに眉間にしわよってた?
実感わかないなー。
「じゃ、入部届けだしてきてね~。」
そういいながら、ロイは
ハーフパンツのポケットから
紙とペンをを取り出した。
「自分の名前と、
入部希望する部活の名前かいて、
煉と一緒に教頭に出してきて。」
「じゃあ、
うちらは先に部活してんねー。」
そういって、
私と煉以外の陸上部部員は
校庭の外へ走り去っていった。
「皆どこ行ったの?」
いまだ斜め下で
お腹と脛を抱えていた、
煉に聞いた。
「かっこつけじゃね??」
煉は、
首を傾げながらそう言った。