いつでも逃げられる
断る暇も与えず、男は動き始めた。

外から蛇口を捻って水を汲む音。

水を汲んだバケツか何かを私のそばに置き、タオルか何かを濡らし、絞る音。

「さ、汗を抜き取ってあげるね」

「い、嫌っ!」

男の魂胆はわかっている。

汗を洗い流すのを口実に、私の体に触れる気に違いない。

今になって本性を現したのね!

拘束された両腕、唯一自由な両足。

全身をフルに使って、身をよじって、私は男に抵抗してみせた!

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