短編集『手紙』
彼は可奈子が放つ女の匂いに欲望のコントロールが効かなくなり、目前の双房に顔を埋めていた。

「ああぁ、何度このシーンを夢見て来たことか!」

可奈子はカーテンを引いて部屋を暗くすると、胸を覆っていた布から自らのたわわに実った肉房を引っ張り出した。

「凄い、すごいよ可奈子さん」

「私は貴方のモノよ。可奈子って呼んで」

その暗い部屋の中でさえ、ほの白く光る双房は、充分な存在感を持って存在している。

「可奈子……」

「どうぞご遠慮なく。愛しい貴方」

彼はその突端に有る甘い盛り上がりから口に含んだ。

「ああ、凄い。凄過ぎる」

「もっと。もっとよ! 貴方の若さで私を滅茶苦茶にして!」

彼は肉欲に抗えず、学校が終わると脇目も振らずに可奈子の部屋へ立ち寄る。そんな生活が暫く続いた。


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