大人の女と男の関係
すると、隣からはクスクス笑う声が聞こえてきた。


「香菜さん、どうしたの?
なんか……緊張してる?」


まずい、このままじゃ変に意識してるのがばれちゃう。


私は勇気を奮って、成哉の顔を見た。


「そんなことないよー
別に普通よ!」


うん、ちゃんと笑い飛ばす勢いでうまく言えた。


「そう?」


でも相変わらず成哉はなんだか楽しそうに笑ってて。


くうぅ、見透かされてる?


もう、年下のくせに!


悔しいと思うけど。


でも、ドキドキと高鳴る心臓は正直で……



今夜、どうなるんだろう、私と成哉。


期待と不安が胸の奥でうずまいていた。

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