love letter~ヤンキーの彼氏~
静かな空気が流れていく。


終わった?


めいっぱい閉じていた瞳を私は、ゆっくり、そっと開いた。


瞳を開けたのと同時に、私の足は勝手に動き出して歩いていく。


瞳から涙をこぼしながら。


涙でぼやけてちゃんと見えないけど、そんな私の瞳には、壁にもたれて立っている転校生が映った。


ポケットからハンカチを出して、私は転校生の口元にそっとあてて


「バカ、バカ…」


同じ言葉を何度もぶつけた。なんで私が泣いてるのよ。



「泣いてる意味がわかんねぇんだけど?」



私のハンカチを強引に奪い、血が流れる口元にあてなおし、今にも消えそうな低い声で呟いた。


そんなの私にも分からない。なんで、泣いてるのよ。



転校生に背中を見せるように、私はくるっと回った。


両手で涙を拭い、小刻みに震える体を止める為に、深呼吸を繰り返す。


「お前に、頼みがあるんだけど…」


私の背中に向かって掛けられた突然の言葉。


私は反応を示さないように、ワザと黙り込んだ。


「あの…よ…」


黙り込んでる私に、さらなる言葉が続けられた。
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