love letter~ヤンキーの彼氏~
ゆっくり、


音を立てないように、


ゆっくり、


呼吸を整えながら、

ゆっくり、


私は学ランの人物に近づいていく。


ゆっくり、そっ~とゆっくり。


でも、近づいていくにつれて、私の心臓はドキドキと私に何かを訴えるように激しく揺れる。


それでも、私はゆっくり、ゆっくり、気づかないフリを装って、足を進めて近づいていく。


ドキドキ。


一歩進む度に、心は激しく揺れていく。


そして、私の足はそっとピタリと学ラン姿の人物の寝そべってる足元で止まった。
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