耳元で囁いて
「じゃ、途中で邪魔が入ったせいで紹介が遅れたが...。」
ケンちゃんが言うとみんな私にチラッと視線を向けながら笑った。
「ほら、お前ら静かにしろ...じゃ、自己紹介どうぞ。」
さっきから、先生の隣に立っていた金髪の青年が口を開いた。
「秋野...南です。」
彼は外見には似合わない、礼儀正しいお辞儀をした。
「んじゃ、席は....橘の隣な。」
「はい。」
金髪の髪を揺らしながら、近づいてくる秋野。
私の隣まで来ると、よろしくと言って席についた。
彼への第一印象は
礼儀正しい不良、
だった。