びいだま
ぼわっ、とした夢の中にいるみたい。
そうだ。これは、夢に違いない。
早く起きなきゃ・・・・。
「果歩っ!」
「え?なに?」
コマキどうしたの?
なんでそんなにあわててるの?
なに?
「果歩ぉ~・・・・・大丈夫だって」
「なにが?」
「なにが、って・・・・」
コマキが怪訝そうな表情で私を見つめるけど、私はソファに腰を深く沈めて息を吐いた。
「果歩、大丈夫・・・・?ね、しっかり聞いてね」
「何を?」
「あのね、あんなさんが・・・」
夢なはずなのに、あんなさんの名前を聞いたとたんに、急に周りの音がにおいが空気が、現実味を帯びだして私を刺していく。