おばかに恋する性悪王子

さいど:性悪王子



寝坊して、少し遅れて教室についた時、ドアのところで、ちっせー女がうろたえてた。



朝、親に半無理矢理起こされ、家から放り出された俺は超不機嫌だったらしい。(圭也談)



「どけ。邪魔なんだけど。」



八つ当たりをかねて、足で蹴った。
まぁ、女だから手加減したけどな。




驚いた顔で振り返った女。
正面から見たそいつはふつーに可愛かったけど、
女は腹黒くて、男に媚び売ってる奴ばっか。
友達のことも、平気で裏切るよーなやつらだ。



特に、見かけがいいやつほどな。
だから、いつも一緒。


うぜぇな。
吐き気する。


俺は、この後媚びてくるであろうその女を無視して教室に入った。



否、入ろうと思った。
こいつの言葉を聞くまでは。





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