初恋ドロップ



「だから、俺のこと浅野君って呼ぶのやめろ」


寒そうにポケットに手を入れながら言った。


「なんで?浅野君は浅野君でしょ?」


「・・・・。


はあーーー」



沈黙の後


浅野君が少し呆れたように深いため息をついた



「なによ!今馬鹿にしたでしょ?!」


「俺のこと駿って呼んでっていってんの」



ー・・・・



「シュ・・ン?・・・呼んでいいの?」



「うん」

ちょっと遠くに視線を向けながら頷いた



「どうして駿って呼んでいいの?」

浅野君の近くまで寄り、ちょっと悪戯っぽく聞いてみた。




聞きたい言葉は一つだけ。





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