伽羅子
俺は伽羅子の手を掴み、強引に生徒指導室の中へと引き摺り戻した。

ソファに押し倒し、身につけている制服を乱暴に引き裂こうとして。

「がっ!」

爪で顔を引っ掛かれる。

「この…躾けのなっていない野良猫がっ!」

強烈に頬を打ち、もう一度制服を引き裂こうとするものの、伽羅子は今度は足蹴りで俺を突き放そうとする。

控えめな雰囲気に似合わず、その抵抗は激しいものだった。

たやすく物に出来る。

そう思っていた俺は、伽羅子の激しい抵抗に業を煮やす。

「ぎっ…かはっ…!」

両手で伽羅子の白く細い首を掴み、強烈に締め上げた。

声にならない声を上げ、伽羅子が足をばたつかせる。

見ろ、所詮ガキだ。

ちょっと俺が本気を出せば、あっという間にねじ伏せて、屈服させる事ができる。

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