甘い蜜
下から俺の様子を伺ってくる。
あの毎日の苛立ち、不快感。
思い出しただけでも自分じゃないみたいだ。
はぁ、とまたため息。
「………したよ」
「敬夜さん?」
「モヤモヤ、した……」
ぎゅうっと抱きしめる力を強めると、麻理亜も抱きしめ返してくれた。
「作戦、大成功だ」
「………作戦?」
「ん……あのね、」
麻理亜が言うにはこうだ。
俺の誕生日が近くなったので、何か誕生日プレゼントを贈りたい。でも、毎年贈っていたから今年は違った風にしたい。誕生日に疎い俺だからサプライズもいいかもしれない………と学に相談したらしい。
すると学はなら、とこの計画を思いついたらしい。…………いい迷惑だ。