甘い蜜
その隙に俺は目的の人物を見つけ未だ石のままの麻理亜を引きずるように近づく。
「親父、母さん」
「あら、二人ともどうしたの?」
「俺達、抜けるから」
「どうした」
親父は、心配そうに麻理亜を見下ろす。きっと麻理亜が人に酔ったと思ったんだろう。
「………麻理亜が変なのに捕まってたから」
少し棘を混ぜて言ってみた。
「………それは、」
「別にパーティーを開くのはいいけど、もっと考えて開いてくれよな」
「分かったわ………ごめんなさいね」
別にいい、と俺が答えると、母さんは麻理亜の手を取った。
ハッと麻理亜の石が解ける。
「嫌な思いさせてごめんなさい」
「へっえ?否、だ、大丈夫ですっ」