甘い蜜
「ダイエットしよう」
「…………」
「野菜中心の料理に、変えよう」
よし決定、と麻理亜は、ガバッと俺を見上げた。
「敬夜さん、行こ」
「あぁ………」
頭を切り替えたのか、麻理亜はさっきとは一変、何かに燃え始めたようだ。
あんだけ落ち込んでいたくせに……女はよく分からない。
やれやれと俺は、先に玄関に行った麻理亜を追いかけたのだった。
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「あけましておめでとうございます。」
笑みを浮かべながら深々と頭を下げる麻理亜。俺もそれに習って頭を下げた。
「はい、おめでとう」
「今年もよろしくね」
「よろしくお願いします」
新年の挨拶をする。